18~19シーズンのNBAもカンファレンスセミファイナルまで終え、いよいよプレイオフも佳境に入ってきました。
一部のファンの間では事実上のファイナルと言われたロケッツ戦を4勝2敗で制した我らがウォリアーズも順当に残っています。
今日はそんなウォリアーズvsロケッツの第6戦を見た感想を踏まえつつ、表題の件に触れていきたいと思います。
第6戦の前に
ロケッツとのウェスタンカンファレンスセミファイナルは、お互いにホームコートアドバンテージを生かし2勝2敗で第5戦を迎えるのですが、そこでウォリアーズはデュラントを第3Qに負傷退場で欠く緊急事態に陥ります。
第5戦の終盤をKD抜きで戦ったウォリアーズ。なんとか接戦をものにしますが、診断の結果右ふくらはぎの肉離れと診断されたKDは、次の第6戦(加えて、3-3の場合の第7戦)の欠場が決まってしまいます。
この事態に、昨年のカンファレンスファイナルを思い出したファンも少なくなかったでしょう。
昨年はカンファレンスファイナルで激突したこの両チーム、ロケッツは第5戦でクリスポールを怪我で失います。
その試合を勝利し王手をかけるも、ポール不在の影響は大きく、そのまま第6,7戦を落として敗退となりました。
※CP3がいれば(ロケッツが)勝っていた、あるいは(ウォリアーズが)負けていたという見方もあり、ウォリアーズファンの中には、昨年のロケッツと今年のウォリアーズを重ね合わせ絶望的な気持ちになった方も多かったでしょう。(私もそのうちの一人でした。)
さて、カズンズに加えてKDという、二人のオールスタープレイヤーを欠いた状態で第6戦を迎えたウォリアーズですが、ここで彼らは王者の底力を発揮することになります。
第6戦はロケッツ勝利予想が大半を占めていたが、、
KDを欠いたウォリアーズはこのシリーズ初めてボガットをスタメン起用します。
スタメンは、
ステフィン・カリー
クレイ・トンプソン
アンドレ・イグダーラ
ドレイモンド・グリーン
アンドリュー・ボガット
の5人です。
ちなみにこの5人は全員14-15シーズンに現体制で初優勝した時のメンバーでした。オーストラリアリーグからボガットを獲得しておいて本当に良かったですよね。
さて、この試合のポイントはスコアリングマシーンであるKDの得点分をどこで補うか、という部分でした。なんせプレイオフに入ってからの平均得点は30点以上ですからね、、普通に考えて不可能です。
その点ではベンチメンバーの奮起ももちろん重要ですが、やはりカリーに期待が集まります。このシリーズ不調気味のカリーが爆発するかどうかにかかっていると言っても過言ではなかったのですが、、、
まさかの前半0得点という結果に終わります。
ファウルトラブルに陥り出場時間が限られたとはいえ、これはウォリアーズベンチにとっては計算外以外のなにものでもなかったでしょう。
しかしそんな中でもトンプソンが得点を量産、そしてイグダーラが3Pを高確率で決めるなど気を吐き、前半を57-57の同点で折り返します。
ハーフタイムに、カリーはシューズを変えます。
なんでもゲン担ぎだそうで、2015年に発売されたシグネチャーモデル第1弾の『Curry 1』に履き替えるのですが、これがはまります。
後半33得点でロケッツを敗退に追いやったカリー「流れを変えられると思っていた」
なんと後半だけで33得点とハーフタイムでのキャリアハイを叩き出す大活躍。クラッチタイムでの3Pもしっかりと決め、見事にチームを勝利に導きました。
またクレイも残り1分で6点に差を広げる3Pを決めるなど、スプラッシュブラザーズが爆発した試合となりました。
実況の永田さん、解説の塚本さんが放送中に、
今日ウォリアーズが勝つには4Qまでなんとかロケッツに食らいつき、勝負所でスプラッシュブラザーズが爆発するしかないと
おっしゃっていましたが、まさにその通りの試合運びでウォリアーズが勝利を収めることとなりました。
昔のウォリアーズを見ることができた
まずスコアリングマシーンとしてウォリアーズのオフェンスを牽引していたKD抜きでロケッツに勝ち、カンファレンスファイナルへ進出を決めたという点で、この勝利はとても価値があるものでした。
加えて、この試合を見たファンからは、まるでKDが加入する前のウォリアーズを見ているようだった、一昔前のウォリアーズを見ているようでワクワクしたといった感想が多くあったようです。
KDがいないことにより、いつも以上にプッシュしようという意識が強かったこと、アイソレーションオフェンスが少なくスムーズなボールムーブメントが多かったこと、ベンチメンバーの奮闘も大きかったですし、最後は何よりスプラッシュブラザーズの爆発ですね。これらの要素により、数年前のウォリアーズを見ているような錯覚を覚えたのだと思います。
ツイッターでも、この試合は話題になっていました。
久しぶりにKD加入前のウォリアーズを思い出す試合だった。KDがいるウォリアーズも嫌いではないけれど、KD抜きのウォリアーズの試合のほうがワクワク感がある。支配的ではないけれど、圧倒的。
— Yoko Miyaji (@yokomiyaji) May 11, 2019
支配的ではないけれど、圧倒的。素晴らしい表現ですね。
ウォリアーズにKDとカズンズは不要なのか
さて、ようやく本題に入ります。
KDとカズンズを欠きながらもロケッツを下し、カンファレンスファイナルに進んだウォリアーズ。第6戦は会心の出來だったことも後押しして、彼らの移籍までのあれこれを知っているファンからは、いない方がいいんじゃないかといった声も聞こえてきています。
個人的にも第6戦は見ていて面白かったですよ。10年来のウォリアーズファンですが、久しぶりに心踊る試合を見たな、という感じがしました。
ですが、やはりKDのスコアリング能力は勝つためには必ず必要なパズルと思います。宮地さんのツイートにもあるように、支配力が格段に増すんですよね。つまり安定して勝てる確率が高くなるということです。
カズンズにしてもKDほどではないですが、あのオールスタープレイヤーのオフェンス力に加え、パススキルもあるしサイズもある。不要なチームがあるのなら教えて欲しいくらいです。
※もっともカズンズはトランジションに難があることからKDほど絶対必要!という存在ではないかもしれません。まあどちらにしてもカズンズはおそらくプレイオフ絶望ですけどね。。
ウォリアーズのスリーピートの行方は
明日(5/15)から、カンファレンスファイナルが始まります。
約20年ぶりのカンファレンスファイナル進出を決めたブレイザーズ、第3シードですがリラードやマッカラムを中心に素晴らしい勝ち上がりを見せています。
イーストはバックスvsラプターズ、順当にシーズン1位と2位の対戦ですね。どちらが勝ち上がっても簡単なファイナルにはならないでしょう。
KDは、既に明日のカンファレンスファイナル第1戦の欠場が発表されています。
Kevin Durant will have his strained right calf re-evaluated on Thursday and will miss at least Tuesday's Game 1 of the Western Conference Finals against the Trail Blazers, a source told @ramonashelburne.
It's unlikely Durant plays in Game 2, per the source. pic.twitter.com/FX0mTDvygc
— SportsCenter (@SportsCenter) May 13, 2019
個人的には、カンファレンスファイナルまでは、KD抜きでもなんとかなるんじゃないかと淡い期待を抱いています。もちろんベンチメンバー一体となり、ロケッツとの第6戦を忘れないことが重要です。
ファイナルは、、KDがいないと苦しい戦いになるでしょうね。抜きでも優勝が不可能とは言いませんが。
今シーズン終了後の移籍の噂も絶えないですし、本拠地オラクル・アリーナは今シーズンが最後です。ぜひスリーピートで有終の美を飾ってほしいですね!!
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